社労士独学合格法④(勉強時間数について)

1000時間に根拠はあるのか?

独学で社労士試験合格を目指す方に向けて、実質7か月の勉強期間で独学合格した私の勉強法をご参考までにお伝えできればと思います。

今回は、独学合格に向けた勉強時間数や計画の立て方について書きたいと思います。

一般的に社労士試験の合格には800~1,000時間の勉強時間が必要言われています

800~1,000時間の根拠はなんだろう?と、ネット界隈を徘徊してみましたが、一般の受験者のブログ等はもちろんのこと資格予備校のサイトでも「~と言われている」との記載ばかりで、根拠は見つけられませんでした。

私自身の7か月間トータルの勉強時間は400時間強ではないかと思います。

「と思います」というのは、1月下旬からスタートし、4月下旬のトータル200時間あたりまでは勉強時間を記録していたのですが、5月~6月は仕事が繁忙で勉強できない日も多く、そこから先は1000時間には全然届かない自分の少ない勉強時間を直視するのが嫌になってしまい、記録を止めてしまったからです。

そういうわけで、あくまで私の体感的な話になりますがご容赦ください。

本番試験までどう計画を立てる?

さて、これから独学で社労士試験の勉強を始めようという方の大半は、まず「勉強時間数」で本試験までの計画や目標を設定するのではないでしょうか。

例えば「本試験までに最低800時間は勉強しよう。本試験まで10カ月だから80時間/月はやるぞ。てことは1日平均2~3時間か。それなら行けそうな気がする」みたいな。

でもフルタイム勤務者や子育て中の方などには80時間/月の勉強時間は相当ハードルが高いと言わざるを得ません。

私は場合、「今月はまぁまぁやれたな」と思う時でだいたい50時間/月ぐらい、「今月メチャクチャやったな」という時で70時間/月ぐらいでした。

また、モチベーションを保ち続けるのが困難で全く勉強できない期間があったり、仕事が忙しく勉強時間が全く確保できない期間があったりと、数か月にわたって計画通りに一定のペースで勉強を続けることもなかなかハードルが高い。

そうすると単月70~80時間だけでもハードル高いのに、それを何か月も続ける計画を立てたところで、すぐに絵に描いた餅になってしまうのではないでしょうか。

とはいえ何の目標も無しにやみくもに勉強していても手ごたえ感じられません。

そこで、一旦は高い目標は置いておいて、最低限のラインを意識してみるというのはいかがでしょうか。

800時間~1000時間が十分に合格レベルに達する時間数だとすると、最低限これぐらいはやってないと箸にも棒にも掛からない時間数というのもあるはずなので、まずは最低限その時間数をクリアすること目指す。そこから先は「行ける限り行く」ぐらいの感覚で。

で、私が思う独学合格に向けた勉強時間数の最低ラインは「6月までに合計300時間程度。7月・8月で100時間の合計400時間」です。

択一式46点という基準点ギリギリ合格者である私のだいたいの勉強時間数でもあるのですが。。。

ブレイクスルーのポイントがある!

まず「6月までに合計300時間程度」についてですが、私の体感で、これぐらいの時間数勉強したところで「(合格レベルかはさておき)ひと通りのことは身に付いたかも」と思えるレベルに至った時間数です。

最初は「なぜこんなに忘れるのか」と自分で自分に呆れるほどでしたが、勉強時間300時間に至ったあたりで、試験範囲全体にわたって「覚えてはいないけど忘れてもいない」という状態になった気がします。

「忘れる」と「覚えていない」は同じことだろ!と言われるかもしれませんが、微妙なニュアンスの違いがあるんです。

例えば、遺族年金の長期要件における「厚生年金保険の中高齢者の特例」について、過去問1周目でテキストを読み理解し覚えたつもりでも、過去問2週目に同じ問題を見た時に、そもそもそういう特例があったこと自体を忘れている、という状態でした。

で、過去問3~4周目で同じ問題を見た時には、特例があったことも大まかな内容も覚えている、ただ昭和何年生まれだったら何年に短縮できるという詳細な数字は覚えられていない、という状態でした。

で、300時間ぐらい勉強したところで、全く忘れてしまっているという部分がなくなり、試験範囲全体にわたって「覚えてはないけど忘れてはいない」状態になりました。

そうなると、あとは覚えていない部分に集中して語呂合わせでも何でも使って記憶に定着させていくという作業になり、それまでは実力が付いている実感が全然なかったのに、このあたりからは「あれ?実力ついてきてるかも」と思えるようになってきました。

私にとってはブレイクスルーのポイントが300時間程度でしたが、他の方の合格体験記でも「400時間を超えたあたりから実力を実感できるようになった」と書いてあるのを見たことがあるので、概ね300~400時間といったところにブレイクスルーのポイントがあるのではないでしょうか。

ブレイクスルーのポイントを抜ければ、やればやっただけ実力の伸びを実感できるので、自分自身に勉強時間数のノルマを課さなくとも勉強がはかどるんじゃないかと思います。(とはいえ、さらに勉強を続けていくと停滞期とかあったりするのでしょうが、私はその時間数、勉強量には至りませんでしたので未知の領域です)

社労士試験の勉強を開始した当初は忘却との戦いに呆然とすることもあると思いますが、勉強時間300~400時間(人によってはもっと早く)で実力が付いてきていることを実感できるポイントが必ず来るはずですので、まずはそこを目指して頑張ってください。

最新情報をチェックしよう!