第一種衛生管理者の資格を取得しました。
令和4年度の合格率は45.8%と高く、「難易度低い試験なんじゃないの?」と思われるかもしれません。
しかし「簡単なんじゃないの?」と思われがちな分、落ちたら恥ずかしい思いをするかもしれませんし、意外と落とし穴のある試験だなとも思いました。
そこで勉強に要した期間や勉強方法をまとめましたので、これから受験を検討される方は参考にしてみてください。
はじめに
受験の動機は「衛生主管部署の管理職になり、なんとなく持っていないと格好つかなくなったから」です。自分自身が衛生管理者としての業務を行うわけではありませんが、部下や後輩に指示したり指導したりするのにも、やはり資格もってないとね。。。という感じです。
勉強期間
勉強を開始したのは2023年8月下旬で、受験日が2023年10月25日。約2か月です。
「タイトルに『1ヶ月(くらい)』て書いてあるけど、偽りかよ!」と思われるかもしれません。
まぁそうなんですが、実際には9月末ごろには「もう十分合格できそうやな」と思えるほどには勉強が進んでいました。
ただ、この試験、交通の便の悪い「安全衛生技術センター」まで平日の日中に受験に行かなければならないのです。
毎月3回ほど試験日が設定されているのですが、満席だったり、仕事の都合で休みが取れなかったりで、受験日が10月25日になってしまったのです。
なので、試験前の1ヶ月ぐらいは、ただただ覚えたことを忘れないためだけに機械的に問題集を繰り返して試験日を待つ、という状態でした。
私は1回の受験で確実に合格したかったので、「これならイケル!」と感じられるようになってから受験申込をしたのですが、ちゃんと勉強すればそれほど難しい試験ではありませんので、勉強はじめる段階で1ヶ月か1か月半先の試験日で受験申込してしまうのがよいと思います。
テキスト・問題集
使用したテキスト・問題集はユーキャン「衛生管理者 第1種 第2種」と「衛生管理者 重要過去問+予想模試 第1種」です。社会保険労務士受験の際にユーキャンのテキストを使っていたから、というだけの理由です。
上記に加えて、試験1ヶ月前にこちらの過去問集を購入しました。上記の問題集を7周回して問題と答えを全て覚えてしまったためです。本番試験まで期間があったため2冊目の問題集に手を出しましたが、1ヶ月程度の勉強期間で受験する場合は、どちらか1冊で十分だと思います。
勉強方法
衛生管理者資格を持っている職場の上司や同僚から「過去問だけやっておけば合格できる」と言われていたのですが、確かにそのとおりでした。
具体的な勉強方法としては社会保険労務士を受験したときと同じで
1周目
「一定範囲のテキスト精読→該当部分の過去問演習」で全体を1周
2週目
「一定範囲の過去問演習→該当部分のテキストざっと確認」で全体1周
3周目以降
「過去問演習して間違えたところだけテキスト確認」でひたすら周回
試験範囲のボリュームが少なく、1か月程度で問題集を7周回してしてしまったため、勉強期間後半で過去問集を新たに購入し、それも6周回行いました。
十分すぎるほどに問題演習を行ったため、「ほぼ満点で合格できるだろうな」という自信を持ってで本試験に臨みました。
受験結果
合格基準は「各科目40%以上の正解、かつ合計得点が60%以上」です。
全体で44問出題され、科目ごとの出題数は以下のとおり。
・労働法令(有害業務に係るもの)10問
・労働衛生(有害業務に係るもの)10問
・労働法令(有害業務に係るもの以外)7問
・労働衛生(有害業務に係るもの以外)7問
・労働生理10問
科目によって配点は異なりますが、各科目3問or4問以上は正解したうえで、全体で27問以上を正解する必要があるということです。
試験問題の持ち帰りが不可で、合格通知にも点数の記載はないので、自分が何点だったのかは分かりません。が、かなり自信を持って臨んだにも関わらず、結果はおそらく6割以上7割未満程度のギリギリでの合格だったのではないかと思います。
衛生管理者試験の落とし穴
本試験では、44問中2~3割ぐらい、過去問で見たことがない論点の問題が出た気がします。
確かにテキストには書いてあったのだけど、過去問にないからテキストもほとんど読んでないし、全く記憶にも残っていない、とか。
加えて1~2問は全く初見の問題もあった気がします。
市販のテキストや過去問集は、安全衛生技術試験協会の公表問題がベースになっていますが、おそらく公表されてない問題もあるのかなと。
年間40回近く試験を実施していることを考えると、頻繁に新たな問題を作成することは困難。かといって全ての問題を公表して完璧に対策されてしまっては試験の難易度が下がりすぎてしまう。ということで、試験の難易度を保つためにも公表しない問題もあったりするのではないかと想像しています。
とはいえ6~7割の問題は過去問と全く同じだったり、多少選択肢を変えてあるだけです。
ということで、過去問の反復だけで十分に合格できる試験ではあるのですが、不安なく合格発表を迎えるため、あるいは万が一にも不合格にならないためには、ただ過去問を反復するだけでなく、その内容をテキストで確認するなどしっかり理解しておくことがやはり大切だと思います。